「ある女流作家の罪と罰」落ち込んじゃった夜はこの映画がおすすめ/あんまり有名人が出てなくて日本公開もされなかったけど秀作映画です

by  12138562O
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■ever

ある女流作家の罪と罰

Can You Ever Forgive Me?
2018年(アメリカ)

実話をもとにつくられた作品です


ある女流作家の罪と罰 (吹替版)

/Amazon

伝記作家が手を染めてしまった実際の事件
アメリカではコメディアンとして有名なメリッサ・マッカーシーが実在の人物を演じた
人生のおかしみと悲哀のつまった秀作映画です

ある女流作家の罪と罰 あらすじ

1967年、キャサリン・ヘプバーンのインタビュー記事が評価されたリー・イスラエルは、伝記作家へと転身し交流のあった有名人の伝記を次々と発表した。時代が移りかつてのセレブたちが過去のひとになると、彼女の著作は売れなくなり生活は困窮する。とうとう大事にしていたヘプバーンからの手紙も売却しなければならなくなるが、そこで内容が濃い個人的な手紙は高値がつくと知り、彼女は有名人の手紙捏造を思いつく。長年彼らと付き合っていたイスラエルにネタは事欠かなかった。捏造はうまくいき生活は楽になるが、だんだん古物商に疑われ、ついに彼女はブラックリストに載ってしまう。しかしイスラエルは友人のジャック・ホックと協力し、捏造を続けていく。。


ある女流作家の罪と罰 スタッフ & キャスト

スタッフ
監督/マリエル・ヘラー

脚本/ニコール・ホロフセナー
   ジェフ・ウィッティ
原作/リー・イスラエル
  『Can You Ever Forgive Me?』
音楽/ネイト・ヘラー撮影/ブランドン・トゥロスト
編集/アン・マッケイブ

キャスト
リー・イスラエル/メリッサ・マッカーシー
ジャック・ホック/リチャード・E・グラント
アンナ/ドリー・ウェルズ

ある女流作家の罪と罰 感想

ニューヨークが舞台の映画っていいですね。
やわらかい光、アパートメントの古びた感じ。
雪のニューヨーク、古書店の風合い、とてもジャズが似合う。

落ち込んだ時にいい映画
うまくいかなくて、情けなくて眠れない夜はこの映画がいいです(私は)。
クロークで嘘ついて、金持ちのコートを着て帰るぐらいのズーズーしさで行こう。
まー自分はしないにしても、コートもない主人公、車で帰るセレブのコートくすねても、神様は許して下さるだろう。

主人公は沢山のひとを騙します。
でも自分が騙されるのなら、あんなひとがいいです。
性格悪い毒舌でひとを信用せず壁を作ってしまう主人公ですが、コメディアンでもあるメリッサ演じる主人公、味が有り過ぎます。リチャード・E・グラントは有名だけど、その他は知らない方ばかり。メリッサはラストめちゃ可愛いいのでびっくりしますが、そこまでは仏頂面で不細工。ぜんぜん美形有名俳優映画でないですが、すごく面白い!

最初の予定では、主演はジュリアン・ムーアだったらしい

監督も脚本の方がする予定だったそうです。ジュリアンがやったらやったできっと良かったんでしょうが、メリッサのリー・イスラエル映画になったのですから、もうぜったいメリッサのリーでないと考えられません。ちんまく小太りの彼女が醸し出す哀愁。にくったらしい態度から繰り出される言葉の上手さ。地味で切なくて絶妙なユーモア、とっても面白いです。
でも、日本人に馴染のあるかたが出てないからでしょうか、日本は未公開です。
よい映画だから残念ですね。

監督のマリエル・ヘラーは「クイーンズギャンビット」で主人公の継母をやったひと

監督さんの事を全く知らなかったのですが、私の場合はクイーンズギャンビットの継母役と分かってびっくりしました。不遇な主人公を支える役割を一瞬担った大事なひと。さらっとして無関心そうな感じなんだけど、なんだか不思議ないいひとだった。
こんな映画、撮ってる監督だったんだ!びっくりしました。
(「クイーンズギャンビット」はNetflixオリジナルドラマの中で大大おすすめドラマです。
  最近は、広告付き低価格料金プランもあるみたいです)
  ➡Netflixクイーンズギャンビット

人生は哀しいもんだ。いい事なんか何もないかもしれない。
でもがんばろ。主人公も相変わらず毒舌まき散らしてるよ。

(ここからネタバレ注意です)

主人公リーは、ひとを信じていないんですね。
偽造は偽造、偽物にすぎないのだが、彼女は書き上げた文にプライドを持っている
有名人になりすました文だけど、それでも自分で書いて、上手く書けて、みんなが喜んでいる、彼女は作家だった。「偽物」でも、「評価」をもらうと・・・それは快感になる。
人生で最良の、幸福を感じてしまったのですね。
けれど、結局自分の作品で勝負する勇気がなかった、自分の作品を批判されるのが怖かったのだという事に、最後気づきます。
自分の作品は、自分の能力の全てで、自分自身だから、批判されたら生きて行けないんですね。
プライド高すぎって言われるだろうけど、プライド高すぎのひとも生きていかないといけないから。壁を作って自分を守って、パートナーにも心を許せなかったんだ。

でもニューヨークに春が来ます。

こういうひと、嫌いなひとは絶対嫌いだろうけど
うまくいかないことばっかりで、ばかみたいでやりきれなくて、情けなくてたまらなくて(どこまでひどいんだ!)、みじめでみじめで悲しい夜は、
やっぱりこの映画がよく似合います

実際のリー・イスラエルはなんと400通も捏造

というから驚きます。映画だと短期間の捏造に見えるのですが、実際のレオノア・キャロル・イスラエル(1939年‐2014年)は、そんなにも捏造したんですね。
人付き合いが悪く、自分を売るのも嫌いだった彼女は、犯罪で有名になってしまう。
やっと有名になり、自分の伝記を書いて収入を得る事になるとは。皮肉な話ですが、食べられるようになったら良かったですね。

それから
日本人にはあんまりピンとこないのですが、入植が新しい欧州系アメリカ人にとっては古いものってとても価値が高いと、時々聞きますよね。20年、30年前のものでも、歴史になっているわけで、古物になって高値がついたりする。アメリカらしいお話ですね。

ある女流作家の罪と罰 視聴方法


(2024年1月情報)
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音楽もいいです♬

それから

マリエル・ヘラー監督 関連作 「幸せへの回り道」


A Beautiful Day in the Neighborhood (2019年アメリカ)
こちらはほんとにセラピー映画だった! 「ある女流作家の罪と罰」はみじめな気分の時みたらよい映画なのですが、「幸せのー」の方は”怒り”を抱えた時によい作品です。これも実在の人物と記事がもとに作られていて、トム・ハンクスが難しいキャラクターを繊細に演じていています。日本公開もされ配信もあります。フレッド・ロジャースという方をよく知らなかったので、この映画も観て良かったです。
マリエル・ヘラー監督って、何かを抱えたひとを描くのが上手い方なんでしょう。でも面白くて最後に救いがあるところが大好きです。
出演/マシュー・リス トム・ハンクス クリス・クーパー

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