「ディーバ」
Diva
フランス(1981年)
「ベティ・ブルー」の
ジャン=ジャック・ベネックス監督、初長編映画
青く彩られたパリの街を背景に
郵便配達の青年と彼のディーバ(歌姫)の恋が描かれた
80年代の傑作映画です
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あるオペラ歌手に心酔する郵便配達の青年は、彼女の歌を無断録音します。
その結果、海賊版販売を狙う悪徳業者に付きまとわれ、
なぜか犯罪組織にも追われる事に。
アリアの歌声、二人の姿、夜明け前のパリがとても美しい映画。
同時にコメディタッチのサスペンス、パリ中心地でのカーチェイスまである楽しい作品です。
≪映画.com≫
「ディーバ」スタッフ・キャスト
監督:ジャン=ジャック・ベネックス
脚本:ジャン=ジャック・ベネックス、
ジャン・ヴァン・アム
原作:デラコルタ
キャスト:フレデリック・アンドレイ
ウィルヘルメニア・ウィンギンス・フェルナンデス
リシャール・ボーランジェ チュイ=アン・リュー
音楽:ウラジミール・コスマ
アルフレード・カタラーニ 歌劇「ラ・ワリー」より・アリア「遠いところへ」
撮影:フィリップ・ルースロ
「ディーバ」あらすじ
シンシア・ホーキンス(ウィルヘルメニア)は、まさしくディーバ・歌の女神という呼び名がぴったりの素晴らしいオペラ歌手。
ただ、彼女は生の歌唱にこだわり録音を認めていないため、レコードで聴くことはできません。
そんな彼女を愛してやまない郵便配達員の青年ジュール(フレデリック)は、彼女の歌声をコンサートでこっそり録音し、ステージで着用したローブまで盗んでしまいます。
客席でジュールが録音していたのを、海賊版出版をもくろむ台湾のレコード業者は気づき、ジュールを付け狙います。
業者は、録音させなければ海賊版が出回るぞと、シンシアの事も脅します。
それだけでなく麻薬組織から逃げ出した娼婦が殺される直前、組織の真相を録音したテープを、たまたま停車中だった彼の郵便バッグに隠しました。
ジュールは、レコード業者・麻薬組織・組織を追う警察から追われることに。
ジュールはローブを返しにシンシアを訪ね、夜明けのパリを二人で散歩する事ができました。
でも追われて命の危機に瀕し、ヴェトナム人少女アルバ(チュイ)と不思議な人物ゴロディシュ(リシャール)に助けられます。
ゴロディシュは、テープが二本あるとは知らずジュールを狙って錯綜する犯罪者たちに罠をしかけます。
「ディーバ」作品解説・所感雑感
フランス映画界は50~60年代のヌーベル・ヴァーグ以降、大きな動きがなかったそうです。
しかし80年代に入り、
本作のジャン=ジャック・ベネックス
「グラン・ブルー」のリュック・ベッソン
「ポンヌフの恋人」のレオス・カラックス
”恐るべき子供たち”(コクトーより)と称された三監督によって新しいスタイルの作品が生み出されていきました。
彼らの作品はスタイリッシュな展開で、ヌーベル・ヴァーグが苦手なひとでも楽しめるのではと思います。
同時に芸術性も高く、カルト的人気を博しました。
「ディーバ」はセザール賞も受賞し評価は高かったのですが、公開時はぱっとしなかったそうです。
でもじわじわと口コミで広がり、ロングランの人気作になりました。
アメリカ公開も似た広がり方をみせ、日本でも同じ感じです。
私が観たのは、84・85年頃。
原作の大ファンというひとがいて誘われたのですが、色彩の美しさカットの楽しさに大大感激いたしまして、永遠に記憶に残る一作になりました。
(私の原作情報もそのひとからのものです)
あらためて観て、
色彩、音楽、何年たっても色あせる事はなく、ぜひ観てほしい作品です。
仏語の響き、魅力的な小道具の数々。
おしゃれで楽しい映画です。
35年たって(35年もたったのか!)気になったのは、欧米人の中では子どもにしか見えないヴェトナム人アルバがヌードを見せたりする事。
(原作では白人の少女という設定)
その他、悪徳台湾レコード業者は、原作では日本人だそうです。
変わったのは日本びいきだったのか、著作権に関する締結等が関係しているのか、そのあたりは不明です。
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