「イングリッシュ・ペイシェント」
The English Patient
アメリカ(1996年)
第二次世界大戦末期、イタリアの野戦病院に収容されていた全身を火傷した男。
記憶を失ったその男は、「イギリス人の患者」と呼ばれます。
修道院で看取られながら思い出した過去は、北アフリカを舞台に燃え上がった恋でした。
共演のジュリエット・ビノシュやウィレム・デフォーがかすむほど、レイフ・ファインズとクリスティン・スコット=トーマスが美しすぎる作品です。
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「イングリッシュ・ペイシェント」
スタッフ・キャスト
監督・脚本:アンソニー・ミンゲラ
原作: マイケル・オンダーチェ「イギリス人の患者」
出演:レイフ・ファインズ
クリスティン・スコット=トーマス
ジュリエット・ビノシュ
ウィレム・デフォー
コリン・ファース
音楽:ガブリエル・ヤレド
撮影:ジョン・シール
アカデミー賞9冠
ベルリン国際映画祭・銀熊賞
「イングリッシュ・ペイシェント」あらすじ
男と女を乗せ、サハラ砂漠を飛ぶ複葉の飛行機
ドイツ軍によって機は撃ち落され、大火傷を負った男だけ助かりベドウィン族に救われます。
大戦末期、男(レイフ・ファインズ)はイタリアの野戦病院に収容され、記憶を失っているため「イギリス人の患者」と呼ばれていました。
移動させられる患者に付き添う看護師ハナ(ジュリエット・ビノシュ)は、命が長くない彼を動かすのは無理と、途中の修道院で自分が看取ると願い出ます。
夫と親友を戦争で亡くし、自暴自棄になっていたハナは献身的に看護をします。
修道院には地雷除去の兵隊たちが駐屯し、ハナは専門家のキップ(ナヴィーン・アンドリュース)に惹かれ始めます。
カナダ諜報部員のカラヴァッジョ(ウィレム・デフォー)という謎めいた男もやってきます。
彼はドイツ軍につかまり拷問を受けました。
彼を密告したのが、その男「イギリス人の患者」に違いないとみているのです。
「イギリス人の患者」の記憶は少しずつ蘇り始めます。。
***
男の名はアルマシー。
ハンガリーの貴族であり、冒険家でした。
開戦の直前、彼はサハラ砂漠で地図制作に携わります。
そこにジェフリー(コリン・ファース)・キャサリン(クリスティン・スコット=トーマス)夫妻が飛行機で現れ、アルマシーはたちまち彼女にこころを奪われます。
夫だけがカイロに戻り、残ったキャサリンとアルマシーは砂嵐に見舞われ、二人でジープに閉じ込められて一夜を明かします。
そこでお互いの気持ちを知り、カイロに戻った二人はアルマシーの宿舎で結ばれます。
キャサリンは罪悪感で苦しみますが、アルマシーは想いを止めることができません。
そしてついに夫ジェフリーの知るところとなります。
大戦が始まり撤収作業のため砂漠にいたアルマシーは、ジェフリーが気づいたことを知らず、迎えに行くと言ってくれた彼を待っていました。
ジェフリーの飛行機が砂漠上空にあらわれますが、彼はアルマシーに向かって急降下を始めます。
その飛行機にはキャサリンも乗っていたのです。。。
(2022年2月改稿/ラストの部分を消去・追記)
「イングリッシュ・ペイシェント」感想
砂漠にジェフリーの飛行機があらわれたあと…
想像を超えるアルマシーの苦難と悲しみが始まります。
ぜひそれ以降は映画を観ていただきたいと思いました。
キャサリンを抱くアルマシーの表情は今まで見た事がない、レイフ・ファインズです。
耳や目に入ってきそうな、細かい粒子を感じさせるサハラ砂漠を背景に、レイフ・ファインズとクリスティンが美しすぎて目に焼き付けられます。
大戦前と大戦末期のシーンが交互にくるので、より砂漠のシーンが雄大に感じました。
アルマシーが作った地図は戦争に役立ち、同時に彼にも被害をもたらします。
その彼を、
地図を持たない国境も関係ない
ベドウィンの民が救うところを皮肉に感じました。
ハナ、カラヴァッジョ・・・・
静かに語られる愛の物語が、深い大戦の傷に癒しをもたらします。
廃墟から人々が立ち上がっていくような、希望が感じられるラストでした。
ところで
(5人目の出演名優)コリン・ファースは!?
久しぶりに観まして、
あれ、彼はどこ?
彼の地味さ、いかにも浮気されるおぼっちゃん風貌に、こうだったっけ?とびっくりしてしまいました。
この後、彼は顔がそげ厳しくなって、どんどんいい顔の俳優さんになっていくのでしょうね。
作中でも、最初のシーンはボワーっとしているのに、
妻の不貞を知った瞬間、険しい表情で、じりじりと嫉妬に苦しみちょっといい顔になっていきます。
わざとぼわーっとしていたのでしょうか?
「イングリッシュ・ペイシェント」
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