「月の輝く夜に」
Moonstruck
アメリカ(1987年)
*恋におちる事、間違いなし 若きニコラス・ケイジに注目!*
恋愛映画でベストといえる作品を30選ぶとしたら・・・最初に浮かぶのがこの映画です。
映画賞を多々受賞する傑作なので当然かもしれませんが、恋愛映画とは?と考えた時に、これが恋であり恋愛映画でしょ!と言いたくなる作品なんですね。
80年代制作ですが、時代を超えて心に残る作品なので、一番最初の映画に選びました。
ニューヨークを舞台に、イタリア系アメリカ人の恋模様を描くコメディ映画です。

〈 eiga.com〉
監督:ノーマン・ジュイソン
「夜の大捜査線」「屋根の上のヴァイオリン弾き」
脚本:ジョン・パトリック・シャンリィ
出演:シェール/ニコラス・ケイジ/
オリンピア・デュカキス
音楽:ディック・ハイマン
撮影:デヴィッド・ワトキン
「月の輝く夜に」 あらすじ
ロレッタ(シェール)は夫と死別し、ニューヨークのリトルイタリーで家族と暮らしています。
不幸は悪運のせいと迷信にこだわり、身なりもかまわず豊な頭髪は白髪だらけです。
ある夜、ロレッタは幼馴染のジョニー(ダニー・アイエロ)に求婚されます。
ジョニーに対して恋愛感情はありませんでしたが、感情にまかせて人生を失敗したくない彼女は求婚を受けます。
ジョニーはロレッタに、絶交中の弟を結婚式に招待するよう頼み、彼は危篤の母親に会いにイタリアへ向かいます。
***
ロレッタはパン職人の弟ロニー(ニコラス・ケイジ)に会いに行きますが、彼は兄への怒りをあらわにします。
ロニーは兄に対応中スライサーで左手指を失ってしまい、婚約者に去られ全てを失ったと憎んでいるのです。
説得するためロレッタは彼の部屋で食事をつくりますが、二人でお酒を飲み、辛い過去を打ち明け始めます。
「あなたは真実を見ていない」という彼女の指摘にロニーは感情的になってテーブルをひっくり返し、いきなりロレッタにキスをします。
抱き上げてベッドに運ばれ、ロレッタも我を忘れ激しくロニーを求めます。
その日は特別美しく輝く満月の夜でした。
二人はベッドから降り、一緒に眺めました。
その頃ロレッタの母ローズ(オリンピア・デュカキス)は、ひとり満月を眺めていました。
父親コズモ(ヴィンセント・ガーディニア)にはモナという愛人がいて、夫婦関係は最悪なのです。
伯父夫婦、レイモンドとリタも満月を眺めていました。
レイモンドは、むかし妹ローズの部屋の下でコズモが満月を浴び立っていた事を思い出していました。
レイモンドとリタはすっかり若かい頃の気持ちになります。
***
翌朝めざめたロレッタは、また悪運を呼び寄せるような失敗をしてしまったと後悔し、ロニーに一夜の事であり忘れてくれと頼みます。
ロニーは今夜公演のオペラ「ラ・ボエーム」を一緒に観てくれたら、あきらめると約束します。
「月の輝く夜に」レビュー(ネタバレ注意)
原題のMoonstruckは気がふれた”という意味。
満月の威力で心を突き動かされ、登場人物たちは普段抑えていた感情をあらわにしてしまいます。
映画はたった4日とは思えない、濃い出来事が描かれています。
ロレッタが初めてロニーと会ったシーン。。。
現在は怪優ぶりが有名ですが、燃え盛るパン焼き窯の前にすっくと立つ若きニコラス・ケイジは、まさしく恋に落ちる事が不可避な姿です。
真っすぐに感情をぶつけてくるロニーの若さは、ロレッタの固く閉ざされたこころを一瞬で溶かしてしまうのです。
もう止められない事は誰の目にも明らかなのですが、不幸を体験したロレッタのとまどいとを、シェールがしっとりとでもコミカルに演じます。
若い二人の事だけでなく、親世代夫婦の物語も素敵です。
ロレッタの恋に刺激を受け、母ローズがコズモに対し真摯な想いをぶつけるシーンにはジーンときました。
夫婦とはなんだろうと悩む彼女の言葉は名言ばかりです。
(残念ながら今年2021年5月亡くなられました)
仲がいいレイモンドとリタは、ほんとに長年連れ添った夫婦みたいにそっくりなんです。
微笑ましくて、うらやましくなるような二人です。
***
この映画が時代を超えてこころに残り続ける理由として・・・
普遍的な恋愛ストーリー
優れた脚本による会話の素晴らしさ
などあげられると思いますがもうひとつ、家族のつながりと地域社会が残る、リトルイタリーが舞台であるのが大きいのではと思いました。
小さい頃から通うジョニーの婚約を、レストランのひとも祝福します。
「娘の結婚費用は父親が出すんだ」と自分勝手なコズモを叱るおじいちゃん、かっこいいです。
可哀そうな立場となるジョニーですが、君もこれから家族だと輪に入れられ、結局真ん中で一番大きな顔をしています。
最後カメラは壁にかけられた老夫婦の写真を写します。たぶん、移民一世のお二人なんでしょうね。
その時代だけのスタイルは、時間がたつと古くなったりもしますが、家族の物語や伝統は、現代まで続いているものだから古くならないのかなと思いました。
ニューヨークに移り住んでもワインと食を楽しみ、オペラと恋は決して忘れない、イタリア系家族を描くとても素敵な作品です。
🍞🍞🍞 おまけ 🍳🍳🍳
この映画では、出てくる食べ物飲み物がどれもとても美味しそうで、さすがイタリア!と言いたくなります。
特に有名・・・たぶん有名と思うのが、求婚された翌朝、母が作ってくれるエッグパン。
私は見たまま作ってみたのですが、すごくおいしくて我が家の定番となりました。
見て作っただけでも美味しいなんてさすがですね。
思いつけるメニューなのかもですが、公開頃は若くて料理もへただったので、すごく助かりました。
どんなものかというと・・・・フライパンにバターを溶かし、中をくり抜いたバゲットを置き、中に卵を割り入れます。
お好みの焼き加減でひっくり返し、隣でソテーした瓶詰パプリカ?みたいなものを乗せてたべます。
私は・・パンは映画より厚めにしてオリーブオイルを使い、出したパンの中の部分やベーコンも焼いて乗せたりします。固くなっていても、湿気っていても、中はふかふか外はカリッとなるのでありがたいです。映画と一緒にお勧めです!
「月の輝く夜に」視聴方法
視聴方法は、U-NEXTがおすすめ・・・だったのですが、
2022年6月30日で終了しました!😭
(※2022年8月視聴方法追記)
現在は TSUTAYA DISCAS 一択です。
在庫11枚。しばらくなんとかなりそう
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