≪omar ram≫
(広告)
■
「メッセージ」
Arrival
2016年(アメリカ)
”書は「凍れる音楽」と言われるように
できた形よりその流れていく筆跡!もちろん一筋です。
に対し ヘプタポッド語はフワッと広がるように出来る文字!
ここに時間とかの認識の違いを表してるんだね。
「時を開く」というセリフ!
「開」・・・イメージ深まります”
ー書家でもある友人の感想ー
( eiga.com)
ドゥニ・ヴィルヌーブ監督、エイミー・アダムス主演の感動作です。
あらすじ
突然世界各地に出現した宇宙船
地球外知的生命体”ヘプタポッド”の目的を探るため召喚された言語学者ルイーズ
彼らの発する「声」に言語的特徴を見出せなかった彼女は、文字によるやりとりを始め、ヘプタポッドの言語を理解していきます。
しかし、地球に来た目的を聞くと、
彼らが示した言葉は「武器」という意味も読み取れるものでした。
世界は疑心暗鬼になって各国の協力関係は壊れ、それぞれの地域で宇宙船に対する攻撃が決定されます。
退避を余儀なくされるルイーズですが、最後まで彼らの意図を正確に理解しようと奮闘します。
ヘプタポッドとのシーンと平行して、ルイーズと娘の映像が描かれます。
成長する子どもとの日々。
子どもは病気になり亡くなってしまう。
悲嘆にくれる彼女。
しかし、彼女に子どもはいません。
彼らの目的は何なのか
流れゆく時の世界から
開かれた時の世界へ
果てない宇宙から
メッセージが届く物語
■
SFですが、「ブレードランナー2049」とも「DUNE/デューン砂の惑星」ともちょっと異なる、ドゥニ・ヴィルヌーブ監督作品です。
地球外生物の文字の美しさ、
色彩と音楽、対峙する言語学者の表情が沁みてくるような映像です。
宇宙船は、さすが!と言いたくなるような、ユニークで美しいデザイン。
(公開時は、おせんべいの「ばかうけ」にそっくりと話題に
私は「ぽっとん」と置いたような感じが好きです)
画家、お姫様、高校生、なんでもなれるエイミー・アダムス。
彼女の表情に寄り添って、ヘプタポッドを見上げてしまいます。
彼女と任務にあたる物理学者イアン・ドネリーを演じるのは、ジェレミー・レナー。
出演作を全部みたくなるお二人です。
「メッセージ」 staff & cast
監督/ドゥニ・ヴィルヌーヴ
脚本/エリック・ハイセラー
原作/テッド・チャン
「あなたの人生の物語」(1998年)早川文庫
出演/エイミー・アダムス
ジェレミー・レナー
フォレスト・ウィテカー
音楽/ヨハン・ヨハンソン
(op・ed)マックス・リヒター
撮影/ブラッドフォード・ヤング
編集/ジョー・ウォーカー
≪eiga.com≫
💀ここから、ネタバレです!
「メッセージ」よもやま感想
書家に聞く
というわけで冒頭の友人の感想に戻りたいと思います。
2021年末、友人にあった時のこと。
「八月のクリスマス」 を私がおしていたと友人に教えてもらったわけですが、友人は書家なのでこれは「メッセージ」をすすめなければ!と必死で紹介したのです。
彼女は観た事があったそうですが、あらためて観て感想を送ってくれました。
それが冒頭の文です。
さすが、書の先生。
この物語のテーマをみごとに表してますね。
ヘプタポッドの描く文字がとても美しく、これはホワイトボードに書いた言葉ではなく、書道家の字で返してもらいたい~と思いました。
「凍れる」とは、不朽という意味らしいです。
「凍れる音楽」とは、音楽のようにリズミカルで美しいが消える事なく存在する薬師堂東塔を言い表した言葉のようで、書のリズミカルな美しさも朽ちる事がないという事かと思いました。
≪eiga.com≫
ルイーズが「言語はひとの認識に影響を与える」と言うように、ヘプタポッド語を深く理解する彼女はヘプタポッドの世界観に影響を受けて行きます。
書が流れる時のように表現されてきたのに対し、ヘプタポッドの書はぱっと広がっていきます。それは時間の認識の違いを表しています。そんな彼らの文字を深く理解していくルイーズも、時間の認識が変わっていくのです。
彼らが宇宙の彼方から伝えに来なければならなかった、彼らのメッセージとはいったいなんなのか。
とても壮大でとても美しい物語です。
■
親としての感想
冒頭、ルイーズが幼い子どもを育てやがて病魔によって失うシーンがあるのですが、それは彼女の未来の物語であるとだんだん分かってきます。
それがヘプタポッドが届けた、新しい世界です。
彼女はその未来が分かっても、結婚し子どもを産む決断をします。
私は無理だなと思いました。
物理はよく分からず。
世界が時間にそって進んでいくのではない、全てが同時に存在する?
そういう世界がどうも理解できないみたいです。
その時って、意識はどうなるんでしょうか?
どの時空の意識も、同時にあるのでしょうか?
ループ状とか、たんに未来が分かるだけなら
我が子をこの世界に存在させなければと思いますが、
亡くなる瞬間の場にも、いつも自分がいるなら、
生きていけないように思います。
いつ生まれいつ死ぬか知らないから、なんとか生きていけるわけで。
ヘプタポッドがしたように、
世界が因果ではなく、目的によって、過去を変える。
未来も変わる?
それならなんとかなるでしょうか?
でも、ちょっとの体調の変化に怯え、うるさくて過保護な親でものすごく子どもの人生を制限しそうです。
うーんと、そうではなく、
死と同じように、生の瞬間も朽ちる事なく存在するとか??
よくわからないですね。
ヘプタポッドに聞いてみたいですね。。。
≪eiga.com≫
「メッセージ」視聴方法
(2022年1月現在の情報)U-NEXT、Amazon Prime Video で配信中です。
始めての方はどちらも無料で視聴が可能です。
(2023年11月の情報)
U-NEXT が配信中です。初めての方は無料で視聴が可能です。
Amazon Prime Video はレンタル作になりました。
有料で視聴ができます。
U-NEXT を見てみる↓
(原作も購入できます)↑
Amazon Prime Video を見てみる↓
ブルーレイなど↓
原作は中国系アメリカ人のテッド・チャン。理系の方だなあと思います。
原作が入った短編集「あなたの人生の物語」は、どれも不思議で静かな世界。
一編一編をゆっくり楽しめる短編集です。
この原作はとてもおすすめです!
⛄
⛄
(広告)
■
■
コメントを残す